予告編
INTRODUCTION
ふと、故郷へ帰る事になった一人の女性。列車の時刻まではまだ時間がある。それまでの時間つぶしと彼女はさまよい始める…。つかの間の時に身を委ねながら、心の安らぎを取り戻していく女性の心象風景を、リアルに、そして優しく静かな目線で描くフリースタイルなセッション・ムービー。主演は人気アイドルグループ・アイドリング!!!の元メンバーで現在、女優・声優として活躍する森田涼花と、映画や舞台で活躍の若手人気俳優、佐藤永典。監督は「非金属の夜」などで注目を受ける中田圭。
STORY
たくさんの人々が行き交う都会のターミナル駅、上野。その雑踏の中に佇むひとりの女性の姿がある。彼女の名前は真実、歌手を夢見ている…ある日、オーディションの最中、彼女は母親からの電話を受ける。父親が突然病に倒れ意識を失ったのだ。故郷へ戻る列車に乗ろうとするが、出発までまだ時間がある。心配して来てくれた友人と会った後、気持ちを紛らわすために駅の周辺など、様々な場所を歩きまわる真実…退屈な時間が続いて行く。そして感情だけはゆれていく。
やがて、たどり着いた上野公園で座り込み、悔しさで涙を流す真美。なぜ自分はいつもこうなんだろう、もう少しで夢がつかめるかもしれなかったのに、ここで断念するなんて。暗澹たる気持ちの真美。
そんな真美にすっと差し出されたハンカチ、ひとりの青年、朗がニコニコしながら立っていた。最初はナンパかと思い警戒する真美。話しかける朗にどうせ時間までの暇つぶしだと相手をする真美。
話し相手となった朗と真実は、木漏れ日溢れる公園の中を共に歩き出し語り合う。他愛のない会話が続いていくと同時に少しずつ心を開く真美。どこかゆったりと優しい時間が流れていく。
CAST & STAFF
唇をキュッと結んで、固い表情。主人公を見た時、この子は頑固で不器用そうだなと、つい自分を重ねた。
上野の街をまるで野良猫のように彷徨い、何か言いたげなのに何も言わないその姿は、私は今東京(ここ)で、とても不自由で不幸だ、そう言っているように見えた。夢と自分との関係しかないような場所に彼女は耐えられるのだろうか？
ついそんな描かれていないことまで想像してしまう、歩いているだけで胸のつっかえを伝える所作が見事でした。
夏都愛未 映画監督
「こころ」は、人と人との間に宿るものだ。
この映画は、きっと彼女と彼の合間に宿った「こころ」そのものだ。
小鶴乃哩子 脚本家・作家
まるで自分が散歩している様な心地好い時間を体感させられた。
映画を見終えて森田涼花を好きになってしまいました。
石井良和 映画監督・特撮監督
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